ニンニクの芽の組織培養における栄養分,生長調節物質及び温度の影響

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  • ニンニク ノ メ ノ ソシキ バイヨウ ニ オケル エイヨウブン セイチョウ

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【緒言】ニンニクの茎頂培養に関する研究は,ウイルスフリー株育成を目的として少なからず行われており,ニンニクの茎頂培養の方法は技術的には一応確立されたといえる.しかしこれらの報告では著者らのものを除き,培地にLinsmaier&Skoog,Murashige&Skoog,Whiteなどの数種の既発表培地を使用して培養の成功を述べているが,各種培地上でのエキスプラントの生育比較,さらには培地の無機成分及びホルモン以外の有機成分の種類と濃度のエキスプラントの生育に及ぼす影響に関してはあまり検討されていない.そのため,ニンニクの茎頂の生長・発育を促進する最適培地についてはまだ不明な点が多い.また,ニンニクのエキスプラントがin vitroで球形成するためには,植物体が低温処理されていることが必要であることを著者らは1975年に示したが,その後寺分らと長久保らも同様なことを報告している.しかし,ニンニクの低温処理とin vitroでの球形成に関する詳細な検討は著者らを含めてまだ報告されていない.そこで本研究では,ニンニクの茎頂ないし芽のin vitro培養に最適な培地組成と成分濃度,並びにin vitro培養での球形成と低温処理との関係を明らかにすることを目的として以下の実験を行った.すなわち,ニンニクの休眠覚醒球(側球)から切り出した芽の組織片(茎頂の他に幼葉と葉原基とを合わせて4-6枚もつ組織片)を供試して,ニンニクの芽のin vitro培養での栄養生長と球の形成・肥大に及ぼす窒素の濃度と形態,糖の濃度と種類,生長調節物質並びに低温の影響について実験検討した.

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