コシヒカリの安定多収栽培法

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  • コシヒカリ ノ アンテイ タシュウ サイバイホウ

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抄録

早期栽培において,倒伏を回避して600kg/10aの精玄米重を得るためのコシヒカリ栽培技術について検討し,以下の結果を得た。1. 生育目標値として稈長は90cm,穂数は400本/m2が適当であった。2. 慣行栽培法は穂数が過剰で倒伏しやすかった。3. 慣行栽培法では倒伏しない場合にも登熟歩合,玄米千粒重が低く目標収量を得られなかった。4. 基肥減肥,苗質の向上,栽植密度と1株植付苗数の低下,穂肥の分施,珪酸質資材の施用を組合せ,壌土の湿田における安定多収栽培法を組み立てた。5. 安定多収栽培法によって,幼穂形成期の根量および登熟期間の乾物生産量が増大した。登熟期間の茎葉重の低下はみられなかった。6. 安定多収栽培法によって,穂数は目標値まで減少し,1穂籾数が増加した。倒伏は軽微で,慣行栽培より登熟が向上し624kg/10aの精玄米重が得られた。

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