市販微生物酵素剤を用いたフェノール配糖体の酵素的合成

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  • シハン ビセイブツ コウソザイ オ モチイタ フェノール ハイトウタイ ノ コ

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抄録

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フェノール類を受容体としたときの市販微生物酵素剤(セルラーゼTアマノ)に含まれるβ-グルコシダーゼによる様々な配糖体の生成について検討し, 次のような結果を得た.(1)数種類のフェノールを反応受容体として, 転移生成物(配糖体)の生成をTLCおよびHPLCを用いて検討したところ, ハイドロキノン, レゾルシノール, カテコールについては転移生成物が認められ, テルブチンや新規な配糖体の生成が示唆された.(2)レゾルシノールを受容体としたときの転移生成物について精製を試み, 活性炭およびシリカゲルカラムクロマトグラフ法により精製標品が得られた.この精製標品についてNMRを用いて構造解析を試みたところ, 本物質はレゾルシンをアグリコンとする1-O-α-D-グルコピラノシルレゾルシノールであることが明らかとなった.本報告の一部は, 日本醗酵工学会大会(平成2年, 大阪)において発表した.

The enzymatic synthesis of phenyl glycosides with commercial microbial enzyme (Cellulase T Amano) was studied. Arbutin and novel glucosides were synthesized in the presence of hydroquinone, resorcinol and catechol. The transfer product from resorcinol was separated by charcoal and silica gel column chromatography, and it was identified as 1-O-α-D-glucopyranosyl resorcinol, a new glucoside by ^<13>C-NMR spectroscopy.

source:The technical bulletin of Faculty of Horticulture, Chiba University

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