台木の異なるブドウ‘藤稔'における13C光合成産物の転流と分配
書誌事項
- タイトル別名
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- ダイギ ノ コトナル ブドウ フジミノリ ニ オケル 13C コウゴウセイ サ
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説明
3309,3306,101-14,5BB,5C,8B,SO・4および420Aの計8種類の台木に接いだコンテナ植えのブドウ'藤稔'4年生樹(但し,5BB台は2年生樹)について,果実の肥大と品質を調査した,果実肥大は5BB,3306,420Aなどの台樹で優れ,8B,SO・4,101-14の各台樹で劣った.果汁の糖含量は8B台樹で最も多く,次いで5BB,SO・4,3306などの台樹で最も少なかった.果皮のアントシアニン含量は5C,3306,8Bの各台樹で多く,SO・4,3309などの台樹がこれに次ぎ,101-14台樹で著しく少なかった. 3306,101-14,5BBおよびSO・4台樹を供試し,成熟開始期と成熟期に13CO2を取り込ませ,その転流と分配を比較した.いずれの処理時期においても,果実への13Cの転流は3306台樹で最も多く,次いで5BBとSO・4の両台樹で優れたのに対し,101-14台樹では最も少なく,とくに成熟期処理で著しく少なかった.処理終了後120時間目における果実1個当たりの13C含量は,両時期とも3306台樹が101-14台樹の3倍以上であった.13Cの果実への分配率は,成熟開始期処理では3306と5BBの両台樹,成熟期処理ではSO・4台樹で高く,一方101-14台樹では両時期とも最も低かった.しかし,各台樹いずれの処理時期においても,果実への分配率が30%以下であったのに対し,幹と根への分配率は50%以上であった. 以上のことから'藤稔'果実の肥大や品質の台木による違いには,成熟開始期以降の光合成産物の転流と分配が密接に関係していることが考えられた。
収録刊行物
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- 岡山大學農學部學術報告 = Scientific report of the Faculty of Agriculture, Okayama University
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岡山大學農學部學術報告 = Scientific report of the Faculty of Agriculture, Okayama University (82), 61-68, 1993-10
岡山大学農学部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001338639942016
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- NII論文ID
- 110000130352
- 10006286351
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- NII書誌ID
- AN00033029
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- ISSN
- 04740254
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- NDL書誌ID
- 3603376
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- NDL
- CiNii Articles