低水分ロールベールラップサイレージの簡易評価法 : 2. 同一圃場から生産した低水分ベールサイレージの最小抽出個数ならびに原料草の品質変動

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  • Variations among the Windrows and Crop Fields in the Contents of Low Moisture Round Bale Silages
  • テイスイブン ロールベールラップサイレージノ カンイ ヒョウカホウ 2 ドウイ

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抄録

低水分ベールサイレージの品質判定基準を開発する目的で, 同一圃場から生産された低水分ベールサイレージの抜き取り調査個数(抽出個数)を検討した。 さらに, 原料草からできあがったサイレージの品質を推定する試みの第一段階として, 1圃場もしくは1ベールを代表する原料草のサンプルが適正かつ簡易に採取可能かどうかを検討した。材料は生育が比較的均一な圃場(A圃場)と, 雑草の侵入が多く牧草の生育が不均質な圃場(B圃場)の寒地型牧草で, これらを予乾し, 低水分ベールサイレージに調製したものを供試した。AおよびB圃場のサイレージの水分舎量はそれぞれ56および34%, 粗蛋白質舎量は同15%および8%, ADF含量は同41および38%であった。結果は以下の通りである。 1. 原料草の飼料成分組成は両圃場ともウィンドロー間に有意差が認められ, 圃場の原料草全てを代表するサンプルの採取は困難であることが示された。また, 同一ウィンドロー内であっても粗蛋白質やADF舎量の異なる部位が散見され, 数ヵ所から採取したサンプルでそのウィンドロー全体を代表させることは難しいことがわかった。以上の結果から, サイレージの品質調査には, サイレージから抜き取ったサンプルを用いなければならないことが示唆された。 2. 両圃場の低水分ベールサイレージのデータをもとに単純無作為抽出法でサンプリングのための抽出個数を求めた結果, 目標精度ごとの抽出個数が得られた。抽出個数は水分・ADF含量を指標とした場合, 両圃場でほぼ同数であったが, 粗蛋白質舎量を指標とした場合, 圃場間差がみられた。これは粗蛋白質舎量の分散に圃場間差のあったことが大きな要因と考えられた。

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