トマトの節間長の品種間差異と短節間形質の遺伝様式並びに栽培適応性の解析
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説明
本実験は、トマトにおける節間長の遺伝異変、短節間性の遺伝様式並びに幾つかの誘引法に対する適応性を明らかにし、今後の短節間ミニトマト品種の育種に役立てようとして行った。その結果の概要は次のとおりである。 1.節間長には明かな品種・系統間差異が認められ、節間長はd(dwarf)、br(brachytic)、sd(sun dwarf)、bu(bushy)遺伝子を保有する系統で短く、「キャロル7」等の市販品種で長かった。 2.ミニトマト用の短節間育種素材として、br(LA2069)、d(LA3022)、bu(LA2918)、glo2(LA612)を選定して、普通型系統(SOP-1-4-2-4)とのF1、F2世代を用いて遺伝解析を行い、その遺伝様式を推定した。その結果、短節間性は劣性形質であり、ミニトマト品種育成には、育種の効率化が図れるbu遺伝子の利用が最も適当と判断した。 3.短節間系統の栽培適応性を検討した結果、直立支柱誘引栽培では短節間性は収穫可能果房数が増加するメリットがあることを明らかにした。また、つる下ろし誘引法による長期どり栽培では短節間性はつる下ろし回数を低減でき、これらに係る作業時間の省力化に有効であることを明らかにした。
収録刊行物
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- 長野県中信農業試験場報告
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長野県中信農業試験場報告 (16), 17-28, 2001-03
長野県中信農業試験場
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001338664192640
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- NII論文ID
- 220000082274
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- NII書誌ID
- AN10556034
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- ISSN
- 03896935
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles