準奨励品種‘なつしずか’の育成経過と特性

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  • ジュンショウレイ ヒンシュ ナ ツシズカ ノ イクセイ ケイカ ト トクセイ

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抄録

1. ‘なつしずか’は良質、良食味の極早生品種の育成を目標に、1988年に‘関東136号’/‘コシヒカリ’のF1を母本、‘ナツヒカリ'を父本とした交雑系統の後代から育成されたうるち品種で、2001年に本県準奨励品種に採用され、種苗登録を申請した。 2. ‘なつしずか'の特性は次の通りである。 1)‘ひとめぼれ'と比較して、出穂期は6日程度早く、成熟期は7日程度早い極早生品種である。 2)桿長は‘ひとめぼれ'よりも6~10cm程度短く、穂長も5mm程度短い。草型は「偏穂数型」である。桿質は「中」程度で、耐倒伏性は‘ひとめぼれ’より優れる。 3)玄米はやや小さいが外観品質は優れる。普通植え及び早期栽培の収量は‘ひとめぼれ'と比較して10~15%少ない。食味は‘ひとめぼれ'並で良好である。 4)葉いもち低抗性及び穂いもち抵抗性は「強」であり、‘ひとめぼれ'より優れる。白葉枯病抵抗性は「中弱」、縞葉枯病には罹病性である。 5)穂発芽性は「中」、耐冷性は「中」で‘ひとめぼれ’よりやや劣る。 3. 本品種は、本県の平坦地における早期栽培及び野菜前作における短期栽培に適する。

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