北海道西岸における20世紀の沿岸水温およびニシン漁獲量の変遷

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  • ホッカイドウ セイガン ニ オケル 20セイキ ノ エンガン スイオン オヨビ ニシン ギョカクリョウ ノ ヘンセン

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北海道西岸域で北海道ーサハリン系ニシンが示した分布域の変化および再生産量の変動に海洋環境がどのように関わってきたか1897年から2000年までの一世紀を超える記録がある沿岸水温を環境指標にして調べた。桧山地方の漁獲量との関係から、古くから予想されていたニシン漁場の北偏現象と海況との関係について、水温環境が変化することで分布域が変化することが本研究で明らかとなった。年級別累積漁獲尾数との関係から、卓越年級の発生頻度は標準化水温に対して低温側で高く、高温側で低くなる確率分布関数として表現されるという仮説が導かれた。このことは、水温が制御因子の一つとなっている生態系の構造が、水温という外力の変化に対して卓越年級の発生頻度が変化するように系全体として作用していると理解された。今回の解析から、北海道ーサハリン系ニシンが示した資源量変動の歴史に大気ー海洋相互作用による水温の長期変動が強い影響を与えていることが結論された。

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