イチゴ‘紅ほっぺ’の育苗,摘花及び腋芽整理の方法が収量に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • イチゴ ベニホッペ ノ イクビョウ テキカ オヨビエキガ セイリ ノ ホウホウ ガ シュウリョウ ニ オヨボス エイキョウ

この論文をさがす

説明

本県育成のイチゴ‘紅ほっぺ’の、1月までの早期収量が少ない。果房第1果が変形果になりやすい。大果と小果の果重差が大きいという欠点を補いながら、多収性という特性を発揮できる栽培方法を確立するため、育苗方法、摘花方法、芽仕立て方法について検討した。1.‘紅ほっぺ’の3号ポット育苗では、50~60日の育苗期間を設け、施肥量を窒素成分で株当たり100mgにすることで早期収量が増加した。2.‘紅ほっぺ’は元来連続出蕾性を有しているため、摘花による腋花房の開花の前進化は期待できないが、3月までの収量は放任とほぼ遜色なく、小果の発生を抑制できた。省力のためにも、10果程度に制限する摘花(極小な花のみ摘果する程度)で十分であると考えられる。3.修正摘花(花房第1花も摘花)は、乱形果(A品)の発生を激減させ、3L~L階級の発生率増加には有効であるが、収量低下を認識して実施する必要がある。4.第一次腋芽を2芽にすることにより、適度な競合がおこり、第一次腋花房の第1果の過剰な発達が抑えられ、A品の発生が有意に減少した。5.第一次腋芽を2芽、第二次腋芽を2~3芽にすることで、株当たりの収量は大きく増加した。‘紅ほっぺ’は芽の発生状況に応じて腋芽を2~3芽にすることで、多収性品種の特徴をさらに発揮できると考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ