温室密閉による高温処理がキュウリの収量ならびに病害虫の発生抑制に及ぼす影響

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  • オンシツ ミッペイ ニ ヨル コウオン ショリ ガ キュウリ ノ シュウリョウ ナラビニ ビョウガイチュウ ノ ハッセイ ヨクセイ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

キュウリの栽培には多回数の防除作業が必要であり、生産コスト、作業労力、作業者の安全性などの面で多くの問題を抱えている。そこで、筆者らが開発した温室密閉による高温処理の実用的な処理方法を2001年、2002年に夏どり栽培で検討した。2001年には、病害虫の発生は8月上旬までほとんど見られず、それ以降、うどんこ病、べと病、ダニ類、オンシツコナジラミ、ワタヘリクロノメイガ、アブラムシ類がスポット的に発生した。このうち、病害やオンシツコナジラミ、ワタヘリクロノメイガ、アブラムシ類は最高内気温45℃以上の処理に2~3回、遭遇することによって増殖を抑制できた。ダニ類はこの処理では抑制できなかったが、殺ダニ剤散布によって抑制することは可能であった。収穫後期の8月中旬以降に、曇雨天が続いたため、目標とする処理回数を実施できず、収量も低収であった。品種の比較では‘アンコール10’よりも‘大将’が多収であった。2002年は晴天日が多く、8~14日に1回の高温処理により、農薬散布を1回に減じても、病害虫を効果的に抑制できた。落果を抑え、収量を確保するためには、開花から収穫までに要する果実肥大期間7~8日よりも、長いインターバルで処理をすることが適当を考えられた。

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