中山間地域における水稲品種‘ひとめぼれ'の低蛋白米生産技術

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  • チュウサンカン チイキ ニ オケル スイトウ ヒンシュ ヒトメボレ ノ テイタンパク マイ セイサン ギジュツ

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抄録

水稲良食味品種‘ひとめぼれ’は、大分県の中山間地域の主力品種で、さらなる食味向上が求められている。そこで、中山間地域における‘ひとめぼれ’の食味実態と低蛋白米の栽培法を1998~2000年に検討した。その結果は以下のように整理された。1)黒ボク土産米は、非黒ボク土産米に比べ蛋白含有率が高く、食味が劣った。2)従来の穂肥と晩期穂肥の2回追肥から晩期穂肥の施用をやめ、穂肥のみの1回追肥とする。穂肥施用時までの生育が過繁茂とならないよう基肥窒素施肥量にも留意する。3)非黒ボク土水田では、穂肥の施肥時期は従来どおりの出穂前20日程度でよい。4)黒ボク土水田では、穂肥の量を半量程度に減らし、施用時期を従来より10日程度早い出穂前30日程度とする。このときには中干し時期も若干早める。5)土壌改良材ゼオライトの施用は、黒ボク土においては食味向上効果が認められたが、非黒ボク土では認められなかった。6)中干しを適切に行う。雨の多い時期でも落水処理することで中干しの効果が期待できる。7)標高500m地帯では、6月移植するといもち病の多発生や食味の低下などが見られるので、5月中に移植するのが望ましい。

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