キュウリ栽培圃場におけるピートモス施用効果

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  • キュウリ サイバイ ホジョウ ニ オケル ピートモスシヨウ コウカ

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抄録

美浜町のキュウリ栽培土壌には前作の施肥養分が作土に残っている圃場が多くみられ、全体的に集積傾向にあった。また、基肥中心の施肥体系であり、基肥窒素量が70kg/10aを超える圃場もあった。さらに、堆肥は鶏ふんを連用している圃場が多く、そのことが養分集積の要因にも挙げられため、肥料成分をほとんど含まないピートモスの施用効果について検討した。1)養分が集積している圃場では、鶏ふん等動物質の堆肥の施用は控え、ピートモスを施用する。ピートモスは肥料成分が少なく、施用による特定の成分の集積は認められない。鶏ふん主体の堆肥では交換性加里が集積する。2)腐植含量が8.5%の土壌では、ピートモス3/10a施用で易有効成分が2割、腐植含量が4.4%の土壌では、ピートモス3/10a施用で易有効成分が6割向上することから、作土層に集積した施肥養分を長く保持することができる。そのため、施肥窒素を約2割削減することが期待できる。3)ピートモスを一度に3/10a施用できない場合、2年分けて施用する。一度に3/10a施用した場合、翌年の作付には施用せず、3年目の作付に減少分、すなわち0.9-1.2/10a施用する。

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