環境保全型農業とササラダニ類の関係についての一考察および1新種の記載

書誌事項

タイトル別名
  • Report on Oribatid Mites in Eco-Friendly Agriculture with a Description of Third New Species of the Genus Cosmogalumna from the Litter of Coconut Palm Tree on Ishigaki Island, in Southern Japan

この論文をさがす

抄録

畑地土壌のササラダニ類は3群、Macropylina、ApterogastrinaおよびPterogasterina、に区分される。無耕起や有機物被覆条件下にあるいわゆる環境保全型農業のササラダニ類は、耕起や化成肥料施用条件に比べPterogasterinaの種の割合が多く、環境保全型農業の生物指標の可能性が見受けられる。このPterogasterinaに属するカザリフリソデダニ属の新種を記載した。本種は石垣島では有機物被覆や堆肥材料として有望なヤシ林床から採集され、深い湾入部を持つ吻と前体部、後体部、翼状突起及び腹板の全表面が亀甲模様をもつ特徴により同属種から区別される。この標本は故白石啓義(1968-2002)氏の採集によるものである。同氏は農林水産省において、土壌動物研究の立場から農業の技術改革を目指していた。その功績を讃えてCosomogalumna hiroyoshii sp. nov. ヒロヨシカザリフリソデダニ(新称)と命名した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ