窒素肥料の一律削減がチャの新芽に及ぼす影響

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  • チッソ ヒリョウ ノ イチリツ サクゲン ガ チャ ノ シンメ ニ オヨボス エイキョウ

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農業の環境に対する影響が懸念されている中で、チヤ栽培において、窒素肥料由来の硝酸態窒素による環境負荷を軽減するため施肥量の削減が求められている。そこで、一律に窒素肥料を削減した場合のチャ新芽への影響について調査した。その結果、一番茶では窒素肥料が少なくなると芽数・芽重が減少し収量が低下した。この差は摘採適期より遅くなると大きくなり、番刈茶の収量減も示された。また、乾物率も窒素肥料が少なくなると増加し、水分の少ない硬い葉になることが伺われた。荒茶品質は、一番茶、二番茶とも、官能審査による評価や化学成分含有率において窒素肥料が少ないほど劣る傾向を示した。土壌の無機態窒素量は施用窒素量が多いほど高く推移し、特に4-5月のアンモニア態窒素量の差が顕著となった。以上のように単純な窒素施用量の削減は収量・品質の低下を招くことが示唆され、今後の施肥削減には、施肥配分や使用資材の検討が必要であると考えられた。

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