千葉大学森林環境園芸(利根高冷地)農場の土壌の諸性質について(第2報) : 土壌の無機成分および粘土鉱物組成

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  • チバ ダイガク シンリン カンキョウ エンゲイ トネ コウレイチ ノウジョウ ノ ドジョウ ノ ショ セイシツ ニ ツイテ ダイ2ホウ ドジョウ ノ ムキ セイブン オヨビ ネンド コウブツ ソセイ

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千葉大学森林環境園芸(利根高冷地)農場内の森林土壌および果樹園土壌(地点名は各NF-3およびNO-5)の無機成分および粘土鉱物組成を分析した結果、以下のことが明らかとなった。1.両土壌ともに、現在の表層と下層の土壌の下に過去の表層と下層の土壌が埋没し、それぞれA/Bw/2A/2Bw層およびAp/2BC/3BC/4Bw/5AB/6A層の配列であった。2.両土壌ともに可給態リン酸含量は表層(A、ap層)が下層よりも高く、とくにNO-5のAp層はNF-3のA層より8倍程度も高かった。逆にリン酸吸収係数はA、Ap層が下層より低く、リン酸吸収係数とアロフェン推定含量とは高い正の相関関係が認められた。3.陽イオン交換容量はNF-3ではA層のほうがBw、2A、2Bw層より高かったが、NO-5ではAp層より5AB、6A層のほうが高かった。交換性のカルシウム、マグネシウム、カリウム含量および塩基飽和度はNF-3よりNO-5が大きかった。4.両土壌ともに、A、Ap層は下層よりも粗砂の割合が大きく、粘土、シルトおよび細砂の割合が小さかった。5.両土壌ともに、A、Ap層の酸化物(Ox)、非晶質粘土鉱物(AC)および結晶性粘土鉱物(CC)の割合は概ね30、40および30%であった。しかし、NF-3の2A層、NO-5の4Bw、5ABおよび6A層ではOx、AC、CCの割合は約10、30および60%で、A、Ap層よりOx、ACの割合が小さく、CCの割合が大きかった。6.両土壌ともに、結晶性粘土鉱物組成はいずれの層もアルミニウムーバーミキュライト(Al+V)およびクロライト(Ch)を主体とし、これにアルミニウムースメクタイト(Al-Sm),スメクタイト(Sm)およびバーミキュライト(V)が含まれる組成であった。

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