クロマツのさし木発根性に及ぼすマツ材線虫病抵抗性,穂作りおよびさし木環境の影響

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  • クロマツ ノ サシキ ハッコンセイ ニ オヨボス マツザイ センチュウビョウ テイコウセイ ホ ヅクリ オヨビ サシキ カンキョウ ノ エイキョウ

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説明

マツ材線虫病抵抗性クロマツ苗のさし木による効率的な生産手法を確立するため,さし木発根性に及ぼす要因のうち,抵抗性と発根性との関連性・穂作り・さし木環境の3つについて検討を行った。抵抗性と発根性の関連性を推定するため,選抜強度を変えた集団間で発根性を比較した。その結果,抵抗性の高い集団の発根率は他の集団のものと明確な差は見られなかった。穂作りの最適条件を検討するため,摘葉の強度・摘芽の有無およびさし穂の大きさを変えて発根性の比較を行った結果,1)針葉を過度に除去すると発根率が下がること,2)冬芽を一部または全て除去すると発根率が上がること,3)さし穂の大きさが小さいと発根率が上がることが明らかとなった。さらにさし木環境として温室と苗畑を比較し,苗畑における露地ざしの可能性を検討した。しかし,苗畑での露地ざしでは小さいさし穂の発根は困難であった。そのため生産効率を考えた場合,クロマツのさし木は湿度が保たれた状態の環境下のさし床で小さく調製した穂を用い,集約的なさし木を行う方が効率的であると考えられた。

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