ヒノキ人工林における天然更新施業の可能性 : 多変量解析に基づく適地診断ソフトの作成

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タイトル別名
  • The Possibility of Natural Regeneration in Artificial Chamaecyparis obtusa Stands
  • ヒノキ ジンコウリン ニ オケル テンネン コウシン セギョウ ノ カノウセイ タヘンリョウ カイセキ ニ モトヅク テキチ シンダン ソフト ノ サクセイ

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抄録

本研究は、ヒノキ天然更新が可能となる条件を明らかにすることを目的に、数多くの条件の違う地況および林況のヒノキ人工林から集めたデータを用いて各種要因と更新の可能性の関係を明らかにすると共に、それらの天然更新への影響力を定量的に評価するために数量化I類を用いて解析した。解析には、天然更新と関係があると考えられる標高、傾斜度、斜面位置、土壌型、林齢、林冠疎密度、林床植生の被覆度、林床型の8つの要因を独立変数として使用した。分析結果から、天然更新の成否は、土壌型と林床型に強く影響され、土壌型は黒色土、植生型はコケ型の林地がそれぞれヒノキ天然生稚樹の好適な更新地であることがわかった。また、実際の林地において天然更新施業の成否を診断する可能性診断ソフトを作成した。これらによって今後、適地判断が定量的に行えるようになり、林地の状態を十分に把握してから施業に着手することが可能となった。

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