モモ新品種‘夢しずく'

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説明

1.‘夢しずく’は、1990年に‘ちよひめ’に‘八幡白鳳’を交雑し育成した品種である。2.1999年、本品種は早生種で糖度が高いことから一次選抜を行ない系統番号を‘モモ山梨9号’とした。2000年に果実品質や栽培性に優れるため二次選抜した。2001年に早生種で果実品質が優れることが認められ登録を申請した。2004年に‘夢しずく’として品種登録された。3.樹姿と樹勢は中である。開花期は‘白鳳’より2日程早く、花粉が無いため人工受粉を行なう。結実は容易で変形果、生理落果はともに少ない。4.果実は成木で平均300g程度であり、早生種としては大きい。果形は扁円形で玉揃いが良い。果肉色は白色でやや紅色に着色する。糖度は平均13Brix以上と高く、果肉は密で果汁が多く食味に優れる。5.成熟期は山梨県果樹試験場(標高440m)において7月上旬(成熟日数92日)で‘自鳳’より10日程早く、‘加納岩白桃’とほぼ同時期である。6.無袋栽培の場合は果実に微裂果が発生するため有袋栽培とする。また、果皮の着色は容易である。7.本品種は、山梨県内において生産量の少ない7月上旬に収穫できることから、‘日川白鳳’と‘白鳳’の谷間をうめる品種として期待できる。

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