重複する行動圏を持つニホンジカ2個体の空間利用

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  • チョウフク スル コウドウケン オ モツ ニホンジカ 2 コタイ ノ クウカン リヨウ

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大阪府能勢町山辺の行者山周辺の林縁部で2頭の雌ニホンジカを捕獲し、GPS装置付き首輪を装着して放獣し、3時間毎の位置を2002年から約1年間追跡した。2頭はそれぞれ約1km四方の行動圏内を利用していたが、両者の行動圏は一つの尾根を中心に重複していた。2頭同時に測位する事ができた229回のデータを解析した結果、2頭間の距離は最低15m、最大968mであった。また、2頭間の距離の平均値は411m、中央値は440m、100m括約で見た場合の最頻値は400m以上500m未満であった。2頭間の距離を季節毎および時間帯毎で比較したところ、0時台および3時台の測位時には接近する例が見られる反面、800m以上離れる例も見られた。以上の結果から、隣り合った群は同一の餌場を利用することがあるが、餌場で出会っても一つの群として混ざり合わないことが示された。

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