日本ウズラにおけるコンスティチューティブアンドロスタン受容体(CAR)のcDNAクローニング

書誌事項

タイトル別名
  • cDNA Cloning of Constitutive Androstane Receptor (CAR) Gene of Japanese Quail

この論文をさがす

説明

コンスティチューティブアンドロスタン受容体(CAR)は核内受容体クラス1のサブファミリーIに属しており、これまでの研究から、CAR遺伝子は脊椎動物の生理機構、特にステロイドホルモンの代謝に関与する可能性が示唆されている。本研究では、日本ウズラのCARの全長mRNAの塩基配列を、肝臓より抽出したoal RNAをテンプレートとしたRACE法を用いて決定した(Genbank Accessicon No.AB104462)。日本ウズラのCAR mRNAは1365塩基でニワトリのCARよりも25塩基長かった。日本ウズラ、ニワトリ、ヒト、マウスのCARのアミノ酸配列をマルティプルアライメントしたところ、A/Bドメインのアミノ酸配列は鳥類と哺乳類で大きく異なることが明らかとなった。また、日本ウズラのCARのDドメインは哺乳類のCARよりも15アミノ酸長く、ニワトリのCARのDドメインよりも6アミノ酸短かった。近隣結合法を用いて脊椎動物におけるCARとPXRのアミノ酸配列にもとづく分子系統樹を作成したところ、CARとPXRの分岐から各遺伝子への遺伝的距離がおおよそ等しく、CARとPXRが同様の進化速度を持つことが示唆された。各臓器から抽出したoal RNAをテンプレートとしたR-PCRの結果、日本ウズラのCARは十二指腸、肝臓、腎臓で発現しており、膵臓と精巣では発現が認められなかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ