大麦の食物繊維とその機能

書誌事項

タイトル別名
  • オオムギ ノ ショクモツ センイ ト ソノ キノウ

この論文をさがす

説明

大麦の食物繊維とその機能。食物繊維が人の健康にとって重要な成分であることが注目されるようになったのは、50年ほど前のことである。アフリカで医療活動に従事していたイギリス人医師たちを中心に、アフリカとヨーロッパでの疾病の違いは食物に起因すると考えた。食物中の不消化な成分(=食物繊維)が重要であるという仮説が提案されたが、とくに大腸がん発症率との関係が注目された。1960年代の先進諸国では大腸がんが最も発症率の高いがんであったが、アフリカやその他の後進国では稀な疾患であった。大腸がん以外のいわゆる成人病についても同様に食物繊維の不足が重要な鍵になると考えられた。食物繊維は、人の消化管に存在する消化酵素では消化されない食品成分である。食物繊維に該当する成分は多糖類が中心であるが、多糖類ではないリグニン(芳香族炭化水素重合体)も含まれる。これらの成分はほとんど植物性食品に含まれる。動物性食品ではかにや海老の甲羅の成分であるキチンが食物繊維に該当する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ