米国における農生態学(Agroecology)の取組みについて : 国際農生態学ショートコースに参加して

Bibliographic Information

Other Title
  • ベイコク ニ オケル ノウセイタイガク Agroecology ノ トリクミ ニ ツイテ コクサイ ノウセイタイガク ショート コース ニ サンカシテ

Search this article

Abstract

農生態学は、1980年代、Gliessmanら(1981)によって、南アメリカなどの途上国で展開している“暮らし”をベースに置いた自給自足的農業と先進国の大規模農業経営の生態学的比較解析を通して、持続可能な農業への転換へ向けたアプローチを体系化した科学である。その後、アメリカ生態学会では農生態学の部会が設立され、境界領域である農学諸分野との協働関係を築くなど、徐々に各界に浸透してきている。国際農生態学ショートコースは、農生態学の概念、研究手法、取り組み方などを、最新の研究成果をもとに講義、実習農家見学および議論を通じて、それぞれの地域・国での取組みへと発展させることを目的として開催されている。このコースは今年で8回目を迎え、2007年7月8〜21日までの2週間にわたり、カリフォルニア大学サンタクルーズ校にて開催された。今回は、11カ国から29名の参加者があった。筆者はこのショートコースに参加したが、これらの取組みの中にはわが国の農業や農学教育を考えていくうえで示唆の多い項目を含んでいるものと考えられた。ここでは、アメリカにおけるAgroecologyの展開について紹介し、あわせて大学における農学分野での地域連携について報告する。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top