スナネズミ十二指腸の筋層間神経叢におけるカルビンジンD-28k陽性ニューロンの年齢に伴う変化

抄録

スナネズミ十二指腸の筋層間神経叢におけるカルビンジンD-28k(CB)陽性ニューロン数およびニューロン総数の年齢に伴う変化を、ホールマウント標本および免疫組織化学法により検討した。十二指腸の周囲長は年齢に伴って増大した。CB陽性ニューロンは実験に用いたすべてのグループで観察され、またそれらの大部分はDogiel II型の形態を示した。完全に発達したクモの巣様構造は、生後3ヶ月から24ヶ月の十二指腸筋層間神経叢に認められた。CB陽性ニューロン数とニューロン総数の最大数は生後1.5ヶ月で観察されたが、これは生後1.5ヶ月から3ヶ月の間の周囲長の有意な増大と関係している。CB陽性ニューロンは生後3ヶ月から24ヶ月にかけて年齢とともにわずかに減少した。また生後24ヶ月では、筋層間神経叢のニューロン総数の有意な減少も認められた。これらの結果から、筋層間神経叢のニューロン総数とCB陽性ニューロン数の減少は、スナネズミ十二指腸における年齢に伴う神経変性および機能低下と関連していることが推測される。

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