アコヤガイの人工授精における媒精時間の違いが受精率および幼生の成長に及ぼす影響

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  • アコヤガイ ノ ジンコウ ジュセイ ニ オケル バイセイジカン ノ チガイ ガ ジュセイリツ オヨビ ヨウセイ ノ セイチョウ ニ オヨボス エイキョウ

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アコヤガイの人工授精において、媒精時間を長くした場合に受精率およびふ化率が上昇するかどうか検討するとともに、媒精時間を長くして生産したベリジャー幼生の健全性について評価した。試験区として、アコヤガイの人工授精における通常の媒精時間である5分区のほか、30分区、60分区の3区を設けた。受精率および全卵数に対する正常幼生ふ化率は、媒精時間が長い区ほど高く、受精率では5分区(55.9%)と60分区(68.6%)の間に有意差が認められた。各媒精時間で生産した幼生を30l水槽(海水量25l、25℃)に収容して19日間飼育し、成長、形態(殻長比)および摂餌量を調べたところ、それらの項目には各区の間に有意差はなかった。以上のことから、アコヤガイの人工授精において媒精時間を長くすることは、受精率の上昇に有効であり、ふ化した幼生の生理状態は正常で、健全性に問題はないと考えられた。

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