暖地加工用バレイショの収量、品質に及ぼす栽培要因の解明

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  • ダンチ カコウヨウ バレイショ ノ シュウリョウ ヒンシツ ニ オヨボス サイバイ ヨウイン ノ カイメイ

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抄録

加工用バレイショ品種‘トヨシロ’の収量、品質(デンプン価)向上を図るため、施肥量、栽植密度、植付時期、収穫時期などについて検討した結果、デンプン価と栽培要因(マルチ色、種いも重、株間、施肥量)との関連は小さかったものの、植付期と収穫期(生育期間)については、有意な要因効果が認められた。これは植付期の早晩によって塊茎の肥大時期が異なること、また、収穫期では栽培期間が長くなるほど、地上部が成熟黄化、衰退することで、デンプン蓄積が減少するためであった。また、デンプン価が最大の時に収穫するためには、植付期に応じた適切な生育期間の設定が必要で、おおむね1月中〜下旬の早植えの場合は生育日数110日、2月上旬の普通植えの場合は生育日数100日、2月中旬以降の遅植えの場合は生育日数90日が適当で、生育期間を延ばすより、茎葉の衰退状況を判断し、短い生育期間でも収穫する必要があった。さらに、デンプン蓄積は、塊茎の肥大最盛期始まりである植付後80日の約2週間前から、塊茎肥大最盛期終わりの植付90日まで、すなわち茎葉繁茂期前の約1か月間の日照時間に影響され、この期間の日照時間が多いほどデンプン価は高かった。

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