2002年から2006年の朱鞠内湖(雨龍第一ダム)の水環境について

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  • 2002ネン カラ 2006ネン ノ シュ マリ ナイコ ウリュウ ダイイチ ダム ノ ミズ カンキョウ ニ ツイテ

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抄録

ダム貯水池(ダム湖)は、貯水、砂防、洪水対策、農業や水道、工業用水、発電等の目的で作られている。そのため、人為的に規則的な水量管理が成されて来た。ダム湖は多数存在するが一部を除いては、その水環境についての報告は天然湖に比しては少ないものの、富栄養化等の環境悪化に関する報告はある。このため、天然湖同様に生態系の解明が求められ始めている。筆者らは、ダム湖で起きる生態系変動の解明のため、国内で最大の湛水(表)面積(23.7km2)を有する雨龍第一ダム湖を対象に2002年から2006年まで水質、微生物等の総合的な環境調査に取り組んだ。その結果、湖内の南部に位置する地点と流入河川がある北部の地点では水温、透明度、クロロフィル‐a、栄養塩類に差があることが分かった。また、これらの経年変化から2004年前後から湖内環境が大きく変わっていることが示唆された。その理由としては、酪農業由来の栄養塩類の負荷低減や2003年に行われたダム堤体に対するメンテナンス作業に伴う大規模な人為的水位低下が影響したためと考えられた。

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