非選択性茎葉処理型除草剤のダイズ生育期畦間(条間)処理
この論文をさがす
説明
非選択性茎葉処理型除草剤のダイズ本葉3葉期、6葉期、9葉期における畦間処理試験では、本葉3葉期処理は雑草の発生が少なく効果的ではなく、薬剤がダイズヘ飛散した時の薬害の影響は大きかった。また、本葉9葉期処理は雑草が大きいため薬剤が付着しにくく、除草が不十分となり、雑草に付着した薬液がダイズヘ再付着する等、薬害の影響が認められた。本葉6葉期処理時の雑草の草丈は約20cmで、発生が予測される雑草の多くが出芽していることから、除草効果は大きく、またダイズ生育も進んでいるため、薬害の影響は小さかった。ビアラホス液剤とグリホサートカリウム塩液剤のダイズ本葉3葉期、8葉期、11葉期に行った地際から10cm、20cmの処理高別試験では、全重、子実重はグリホサートカリウム塩液剤がビアラホス液剤に比べ、減収や生育量の確保を阻害することが認められた。最下着莢高、分枝数、茎径には剤による差は認められなかったが、地際から20cmの高位置への処理では、両剤とも最下着莢高は高くなる傾向が認められた。また、薬剤のダイズ株元への処理では、分枝数や茎径に及ぼす影響が小さかったことから、茎に与える影響は小さいと推察された。現地実証におけるビアラホス液剤のダイズ畦間処理では、後発生する雑草種が多く1回処理より2回処理で効果が認められ、アサガオ類のように垂直方向へ直立せず、匍匐する草型では効果が得やすく、アサガオ類と発生期間や生育形態が似ているアレチウリ等に対しても同等の効果が得られるものと考えられた。ダイズ畦間処理はダイズ株間で残草しやすいため、コウキヤガラのように地下茎で増殖する雑草種は、畦間でも再生しやすいことが認められた。
収録刊行物
-
- 宮城県古川農業試験場研究報告
-
宮城県古川農業試験場研究報告 (7), 39-51, 2008-12
宮城県古川農業試験場
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050001338709675264
-
- NII論文ID
- 220000115156
-
- NII書誌ID
- AN10395398
-
- ISSN
- 09172904
-
- 資料種別
- journal article
-
- データソース種別
-
- IRDB
- CiNii Articles