水稲新品種「つぶみのり」の育成

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  • スイトウ シン ヒンシュ ツブミノリ ノ イクセイ

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抄録

「つぶみのり」は、1999年岩手県農業研究センター旧銘柄米開発研究室(現奥州市江刺区、2001年3月廃止)において「北陸188号」を母として、「岩南20号」を父として交配を行い、その後代から選抜育成された品種である。2003年から生産力検定試験、特性検定試験に供試し、2006年に「岩手85号」の系統番号を付し、奨励品種決定調査に供試して有望と認められた。熟期は「あきたこまち」並の”中生の早”に属する岩手県中北部で栽培可能な多収品種である。障害型耐冷性は“強”、耐倒伏性は「あきたこまち」並の“中”、いもち病真性遺伝子型は“Pia、Pib”と推定され、葉いもち圃場抵抗性は“強”である。収量は「あきたこまち」に比べ明らかに多い。「つぶみのり」は、既存の多収品種よりも耐冷性が優れ、安定的に多収が見込まれる。岩手県の気象条件に適した飼料用米や米粉用など多用途に利用できる多収品種として品種登録の申請を行った。

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