改変RAPD法による納豆菌及び枯草菌の菌株識別

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  • Strain typing of Bacillus subtilis (natto) using a modified randomly amplified polymorphic DNA method

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抄録

大豆発酵食品のひとつである納豆の製造には、枯草菌Bacillus subtilisのうち、納豆菌Bacillus subtilis(natto)と呼ばれる粘質物産生能の高い菌株が使用されている。しかしながら、Randomly Amplified Polymorphic DNA(RAPD)法を用いて菌株識別を実施すると、納豆菌と枯草菌間の識別は比較的容易なものの、納豆菌間の菌株識別は困難である。そこで、RAPD 法の改変による納豆菌の菌株識別法の開発を試みた。その結果、各菌株のゲノムDNA を鋳型として、納豆菌がゲノム上に異なる様式で保有しているとされる挿入配列IS4Bsu1 に特異的な21mer のプライマー1種とRAPD プライマー11種類を組み合わせてPCR を行い、得られる1菌株につき11種類のPCR増幅産物をアガロースゲル電気泳動により菌株間で比較することにより、納豆菌及び枯草菌の菌株識別が可能であることが明らかとなった。また、本法は、IS4Bsu1 を保有しない枯草菌株間の識別にも適用可能であった。

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