駿河湾における1998-2007年級のサクラエビの資源量推定

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  • スルガワン ニ オケル 1998 2007ネンキュウ ノ サクラエビ ノ シゲンリョウ スイテイ

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抄録

駿河湾における1998年級から2007年級までのサクラエビの資源量を,体長組成および漁獲量データなどに基づいて,Virtual population analysisによって推定した。各年級の初資源尾数(N1)は46.1-119.2 (平均±標準偏差82.6±23.7)億尾,初資源重量(B1)は801-2,577(1,888±585)トンと推定された。これらのN1は1961-1965年級の1/40-1/3の水準に留まっていた。親世代(y-1年級のN4とB4)と子世代(y年級のN1とB1)の資源量の比N1/N4およびB1/B4は,産卵期の平均水温と正の相関があり,平均水温が高いほど増加する頃向が認められた。従って,加入量を決定する要因には,産卵期の平均水温があり,卵や幼生期の生残に水温が強く関与していることが示唆された。2004年秋漁期の不漁は,黒潮の大蛇行の影響によって0歳群(2004年級)の漁獲加入が遅れたことに加え,1歳群(2003年級)の資源量が著しく減少していたことに起因した。

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