高温期のトマト低段密植栽培における積算日射量を指標とした遮光方法

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  • コウオンキ ノ トマト テイダンミッショクサイバイ ニ オケル セキサン ニッシャリョウ オ シヒョウ ト シタ シャコウ ホウホウ

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抄録

高温期のトマト低段密植栽培において,生育,収量および品質の安定を図ることを目的に,乾物生産量を低下させることなく,高温を回避できる遮光カーテンの自動開閉に最適な積算日射量の指標値について検討した。1. 2007年,2008年の7月から9月の高温期に,ハウス外の30分間の積算日射量の指標値を0.8MJ/m2および1.2MJ/M2として,遮光率45%の遮光カーテンを自動開閉すると,累積遮光時間は,晴天日の9持から16時に常時遮光する対照区のそれぞれ0.8MJ区が63%,71%および1.2MJ区が33%,40%となった。2. 0.8MJ区および1.2MJ区で生育したトマト個葉の光合成速度は対照区に比べて高く,1株当たりの乾物重も0.8MJ区では対照区に比べて重かった。3. 8月と9月の日照時間が平年値より少なかった2008年は,0.8MJ区および1.2MJ区で商品果収量が対照区に比べて多く,糖度も高かった。一方,日照時間が平年並であった2007年は,1.2MJ区では遮光が不足し,0.8MJ区が1.2MJ区に比べて商品果収量が多かった。4. 以上の結果から,夏季に遮光率45%の遮光カーテンを内張りし,積算日射量0.8MJ/m2を指標値として自動開閉すると,収量,品質が向上した。

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