霜害を受けたセイヨウナシ 'ラ・フランス' の結実と品質特性

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  • ソウガイ オ ウケタ セイヨウナシ ラ フランス ノ ケツジツ ト ヒンシツ トクセイ

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抄録

1 セイヨウナシ'ラ・フランス'で,開花期前の降霜により被害が発生した花器は,被害程度の大きいものほど結実は劣るが,開花後一輪に摘花することで結実率は高まる。着果した果実は,肥大が劣り,食味はやや淡白である。 2 落花後の幼果期の低温障害は,被害直後は果面が水浸状を呈し、子房周辺に褐変を生じる。被害発生10日後頃からは果形が変形し,肥大のバラツキも大きくなる。また,幼果内部が空洞化するような障害果でも肥大し収穫可能な果実となる。 3 セイヨウナシ'ラ・フランス'では,開花期前後の生育ステージの違いにより低温障害の発生程度が異なる。開花前のセパレート(花蕾が分かれた状態)始期からバルーン(花蕾が膨らんだ状態)始期までは,雌ずいに褐変等の障害が発生しやすい。開花期間は比較的低温に強いが,落花後は,果実の果面や内部褐変壊死等の障害が発生し,その発生程度は,肥大が進むにつれて高くなる。

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