殺虫剤の樹幹散布によるナラ類枯損被害の予防効果

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  • サッチュウザイ ノ ジュカン サンプ ニ ヨル ナラルイコソン ヒガイ ノ ヨボウ コウカ

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抄録

フェンチオン(MPP)油剤とフェニトロチオン(MEP)乳剤の樹幹散布によって,カシノナガキクイムシの穿入を抑制し,コナラとミズナラの枯損被害を予防する効果を検証した。これらの殺虫剤を6月下旬と7月下旬の2回散布した結果,処理木の穿入孔密度が無処理木の0~4割に低下した。さらに,フェンチオン油剤では枯損被害を予防する効果が認められなかったが,フェニトロチオン乳剤では枯損被害を軽減することが示された。しかしながら,フェニトロチオン乳剤が穿入を抑制する高い効果を及ぼす期間は3週間程度であり,カシノナガキクイムシ成虫の多くが脱出する6月下旬から8月下旬までの期間中に効果を持続させるためには,少なくも3回散布する必要があると判断された。

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