大豆品種「サチユタカ」における不耕起栽培技術

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  • ダイズ ヒンシュ サチユタカ ニ オケル フコウキサイバイ ギジュツ

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抄録

不耕起栽培について慣行の耕起栽培と比較した作業性及び生育特性、「サチユタカ」の安定多収を図るための適正な播種期と栽植密度、雑草防除について検討した。1 不耕起栽培の播種に要する作業時間は、慣行の4割程度に削減される。土壌水分が高い条件でも砕土率は高いが、ほ場表面に滞水しやすく、播種直後に大雨があると出芽が劣る。不耕起栽培は、中耕培土をしないため、倒伏程度は大きくなりやすいが、収量は慣行並である。2 不耕起栽培の播種期は6月中旬~7月上旬、栽植密度は15~20本/m2程度が適する。6月上旬に播種する場合には茎長が長く倒伏しやすいので、10~15本/m2程度に栽植密度を抑える。7月中~下旬に播種する場合には、短茎化に伴うコンバインの刈り残しを軽減するとともに茎葉の繁茂が少なく雑草の発生を抑制するため、20本/m2程度を確実に確保する。3 不耕起栽培は条間30cmの密条播であることから、大豆茎葉による畦間の被覆が早く、慣行の耕起栽培に比べ相対照度の低下が早く、必要除草期間は短い。ただし、後発生の雑草が多い場合には、草種に合った茎葉処理除草剤を散布することで、中耕培土した慣行栽培並に雑草の発生を抑えることが出来る。

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