3品種のリンゴにおける中心花由来果実と側花由来果実の発育と品質

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タイトル別名
  • Development and Quality of Fruit Originating from King (central) and Lateral Flowers in Three Apple Cultivars
  • 3 ヒンシュ ノ リンゴ ニ オケル チュウシン カ ユライ カジツ ト ガワ カ ユライ カジツ ノ ハツイク ト ヒンシツ

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抄録

収穫時期の異なる3品種のリンゴ‘紅玉’,‘王林’および‘ふじ’を供試して,中心花由来果実と側花由来果実がそれぞれ花そう内で単独で発育する場合と同一花そう内に共存する場合の果実の発育と収穫時の品質を比較した。花そう内に果実が単独で存在する場合,‘紅玉’と‘ふじ’の中心果由来果実と側花由来果実はほぼ同様に肥大した。これに対して,‘王林’では中心花由来果実よりも側花由来果実の方が肥大が優る傾向が認められた。同一花そう内に両者が共存する場合,3品種とも中心果由来果実と側果由来果実はほぼ同じような肥大パターンを示した。一方,‘紅玉’の中心花由来果実は,同一花そう内に共存する果実がある場合,単独で存在する場合に比べて肥大がやや劣る傾向が認められた。これに対して,‘王林’と‘ふじ’の中心花由来果実は共存果実の有無に関わらずほぼ同様に肥大した。収穫時の果実品質に関しては,3品種とも,花そう内に単独で存在する場合も同一花そう内に共存する場合も,中心花由来果実と側花由来果実の品質間に大差は認められなかった。ただし,‘ふじ’の側花由来果実は中心花由来果実よりも果汁のリンゴ酸含量が高かった。また,いずれの品種も側花由来果実は中心花由来果実に比べて果面にサビの発生が多く認められた。

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