炭化水素類の濃度と光化学オキシダント濃度上昇との関係について(1)

書誌事項

タイトル別名
  • Rerationship Between the Concentration of Hydorcarbons and the Rising Concentration of Photochemical Oxidants (1)
  • タンカスイソルイ ノ ノウド ト コウカガク オキシダント ノウド ジョウショウ ト ノ カンケイ ニ ツイテ(1)

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抄録

光化学オキシダント濃度上昇への寄与が考えられている炭化水素類のうち,環境保健研究センターの分析装置で一斉分析が可能と考えられる54物質について分析条件を検討した。木下ら,旗本らの報告を参考に,環境保健研究センターの装置で54物質の標準混合ガスを分析したところ,一部の物質を除いて同様に定量が可能であった。この方法で本県の環境大気中の炭化水素類濃度を調査したところ,地域間差,季節変動が見られたが,トルエン,エチルベンゼン,キシレン,β-ピネン,イソペンタン,n-ブタンが主要な成分であった。また,光化学オキシダント生成への寄与率を比較するため,オキシダント生成能で重み付けした場合,キシレン,トルエン,エチルベンゼン,プロピレン,β-ピネンの影響が大きいことがわかった。しかし,気象条件が揃っていなかったことや調査点数が少なかったこともあり,炭化水素類濃度と光化学オキシダント濃度上昇との関係性は明確にならず,今後さらなるデータの蓄積が必要である。

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