神奈川県における短節間セイヨウカボチャ(Cucurbita maxima Duch.)品種'TC2A'の生育・収量特性

書誌事項

タイトル別名
  • Characterization of a short-internode winter squash (Cucurbita maxima Duch.) cultivar, 'TC2A', in Kanagawa
  • カナガワケン ニ オケル タンセツ カン セイヨウカボチャ(Cucurbita maxima Duch.)ヒンシュ'TC2A'ノ セイイク ・ シュウリョウ トクセイ

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抄録

神奈川において,短節間で果実品質の高いセイヨウカボチャ(Cucurbita maxima Duch. )品種'TC2A'を集約的なカボチャ栽培に利用するため,その生育特性を短節間性の発現に着目して2007~2009年の3年間にわたり調査した。その結果,'TC2A'の短節間性は、3月下旬から4月下旬播種までの作期で,かつ,第1果着果節までの節(11~13節)までは安定して発揮されたが,5月以降の作期になると節位に関わりなく短節間性は消失した。また,4月下旬までの適作期であっても,第1果着果節より上位節になると短節間性は徐々に消失した。この適作期における栽植密度と収量について検討したところ,100株/a(株間50cm,畝幅2m)で最大値を示し,'TC2A'の最適栽植密度は100株/aであることが明らかになった。また,この場合,側枝を摘除せず放任管理にしても,発生した側枝にもよく着果することから,単位面積収量は整枝区より多収となった。以上の結果から,'TC2A'は高い集約栽培適性と省力性を有する収量性の高く,高品質な短節間のセイヨウカボチャ品種であることが明らかになった。今後,'TC2A'を利用した早春どりトンネル青切りタマネギ栽培との一貫栽培体系への展開が期待される。

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