人工海水無添加の改変ZoBell液体培地を用いたジャーファーメンター培養による分離海洋細菌Pseudomonas sp.MP-6株の抗菌物質産生性の増大

書誌事項

タイトル別名
  • Enhancement of an antibiotic productivity of the marine bacterium, Pseudomonas sp. MP-6 cultured in a modified-ZoBell broth medium without an artificial seawater by using a jar fermenter
  • ジンコウ カイスイ ムテンカ ノ カイヘン ZoBell エキタイバイチ オ モチイタ ジャーファーメンター バイヨウ ニ ヨル ブンリ カイヨウ サイキン Pseudomonas sp. MP-6カブ ノ コウキン ブッシツ サンセイセイ ノ ゾウダイ

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説明

主要な院内感染の原因菌として知られ,重篤な日和見感染菌の一つであるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus,MRSA)に対する新規抗菌物質の開発を目的として,これまでに報告している分離海洋細菌Pseudomonas sp. MP-6株が産生する抗MRSA物質の産生のための至適培地条件ならびに至適培養条件下におけるジャーファーメンター中でのPseudomonas sp. MP-6株の抗菌物質産生性の検討を行った。その結果,至適培地条件として,人工海水無添加で培地成分濃度を通常のZoBell培地の2倍とし,さらに培地pHを7.0とした改変ZoBell培地を用いて至適培養条件下のジャーファーメンターでPseudomonas sp. MP-6株を培養すると,Pseudomonas sp. MP-6株は通常のZoBell培地を用いた場合よりも増殖性が高くなり,その生菌数は培養1日目ですぐに10 9オーダーにまで達して最大となった。また,MRSAに対するその抗菌活性においても通常のZoBell培地を用いた場合に比較して増大し,抗菌活性はPseudomonas sp. MP-6株の培養1日目の培養上清の濾液でも検出され,培養上清濾液中の抗菌活性は2日目で最大となった。さらに,培養7日間の各径時的培養上清の10濃縮の酢酸エチル抽出物について抗MRSA活性を検討したところ,抗菌活性は培養3日目以降に徐々に低下したものの,培養終了後の7日目においても抗菌活性が依然検出された。

収録刊行物

  • Coastal bioenvironment

    Coastal bioenvironment 19 33-38, 2012-08

    唐津 : 佐賀大学海浜台地生物環境研究センター

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