水稲新品種「彩のきずな」の育成

書誌事項

タイトル別名
  • Breeding of a New Rice Cultivar "SAINOKIZUNA"
  • スイトウ シン ヒンシュ 「 アヤ ノ キズナ 」 ノ イクセイ

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説明

「彩のきずな」は,2012年に埼玉県農林総合研究センター水田農業研究所に,「愛知108号」(後の「ゆめまつり」)を母,「埼455」を父とする交配から育成された水稲品種である。本品種は,「キヌヒカリ」に比べ,出穂期は2日早く,成熟期は同じ~2日遅い中生種である。稈長は短く,穂長は長く,穂数は多い。収量は10%多い。葉いもち圃場抵抗性,穂いもち圃場抵抗性ともに「やや強」で,穂いもち圃場抵抗性遺伝子Pb1を有する。イネ縞葉枯病には抵抗性遺伝子Stvb-iを有し,抵抗性である。ツマグロヨコバイには抵抗性を示す。高温登熟性は「やや強」である。障害型耐冷性は「やや弱」である。耐倒伏性は「やや強」である。成熟期における褐変籾の発生が少ない。玄米は千粒重が重く,白未熟粒の発生が少ないため整粒比が高く,外観品質が優れる。官能食味評価および味度値は「コシヒカリ」,「キヌヒカリ」と同等である。精米アミロース含量は「コシヒカリ」,「キヌヒカリ」と同じ~やや低い。埼玉県全域の早植栽培地帯および普通栽培地帯に適する。

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