コウライアカシタビラメ仔稚魚の飼育方法の検討

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タイトル別名
  • Rearing Technique for the Larvae and Juveniles of the Threeline Tonguefish Cynoglossus abbreviatus
  • コウライアカシタビラメ シチギョ ノ シイク ホウホウ ノ ケントウ

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抄録

1.養成親魚からの自然産出卵を500l水槽に収容し,異なる水温帯において計5回次のコウライアカシタビラメ仔稚魚の飼育を実施した。2.採卵からふ化までの所要日数(D)は,水温(T)12.7~18.8℃の範囲で5日から1日と変化し,この関係はD=201e-0.28Tの式で表せた。3.ふ化から4~5日目に機能的開口が確認され,翌日から10~15個/mlでワムシを,変態が始まる22日頃からアルテミアを給餌し,23~46日目に全長12.1~15.7mmの着底魚を計5,500尾取上げた。ふ化から着底までの平均生残率は16.0%であった。4.着底以降もアルテミア単独給餌で飼育を継続した結果,80日間で生残率87.5%,全長40mmに成長した。ふ化から通算約120日の生物餌料のみの給餌により,約40mmまで成長することが分かった。5.本種仔稚魚期の特性から,(1)初期の24時間照明,(2)ワムシの高密度給餌,(3)貝化石の散布,(4)這い上がり防止のためのシャワー等の処置が,生残率向上のために有効であった。

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