マイマイガ北海道個体群における布バンドの捕獲効果

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タイトル別名
  • Effect of cloth bands on collection of Hokkaido population of gypsy moth, Lymantria dispar
  • マイマイガ ホッカイドウ コタイグン ニ オケル ヌノ バンド ノ ホカク コウカ

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抄録

マイマイガLymantria disparの捕獲方法の一つとして北米でヨーロッパ個体群に対して行われている樹幹に粗い麻布(バーラップ)を巻き付ける方法について,2008~2009年に北海道(美唄市)個体群で効果の確認試験を行った。併せて白色不織布の捕獲効果について試験を実施した。マイマイガが大発生したカラマツ林での調査では,老齢幼虫と蛹どちらも個体数は不織布バンド木>無処理木,麻布バンド木>無処理木となり,また,両方のバンドへの集中が認められた。樹幹に布バンドを巻きつける方法は北海道個体群でも老齢幼虫や蛹の捕獲に有効であることがわかった。マイマイガの食害が観察されなかったトドマツ林で,蛹化がほぼ終了した時期に不織布あるいは麻布を樹幹に巻き,不織布・麻布2種類の布バンド木と無処理木とで産卵状況を比較した。卵塊数は不織布バンド木>麻布バンド木>無処理木となった。卵塊はバンド部分に集中的に産卵されていた。北海道個体群の雌成虫は布バンドに誘引されることが示され,誘引効果は布の色あるいは材質により異なる可能性が示唆された。

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