長野県における森林組合について : 大門森林組合の実態

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タイトル別名
  • Studies on Forest Owner's Associations in Nagano Prefecture ―The Actual State of Daimon Forest Owner's Association―
  • ナガノケン ニ オケル シンリン クミアイ ニ ツイテ オオモン シンリン クミアイ ノ ジッタイ

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抄録

長野県には1962年4月1日現在,188の森林組合があるが,それらは必ずしも活発な活動を行っていない。そのうちで大門森林組合はすぐれた成績をあげている優良組合であり,その実態を調査した結果から森林組合のあり方を推論すると次のようである。1)森林組合がその事業を活発に行い,安定した経営を行ってゆくためには,経営基盤の強化が必要であり,それにはまず規模の拡充が望まれる。2)森林組合がその事業を効果的に進めてゆくためには,人的な体性が整備されなければならない。3)組合と組合員との結びつきを固めるために指導事業が必要である。4)販売事業における協同組合としての有利性を発揮するためには,事業規模の拡大とともに他の森林組合との連けいを密にする必要がある。5)民有林の生産力向上のためにも,森林組合が労務・資金の点で経営困難な組合員の森林経営や森林施業の委託を受けることが望まれる。6)地区内林業の進展のためにも,森林組合が林業労働者を組織して地区内の林業労働に従事させるようにすることが望まれる。7)その結果として,森林組合が森林作業の機械化の中核として機能することが期待される。

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