灌漑水中のケイ酸が水稲のケイ酸吸収および生育,収量に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Silicate in irrigation water affected the intake, growth and yield of paddy rice
  • カンガイスイ チュウ ノ ケイサン ガ スイトウ ノ ケイサン キュウシュウ オヨビ セイイク,シュウリョウ ニ オヨボス エイキョウ

この論文をさがす

抄録

灌漑水のケイ酸濃度の違いが,水稲の生育,収量やケイ酸吸収量に及ぼす影響について,兵庫県立農林水産技術総合センター内の土壌を用いてポット試験により検討し,次の結果を得た。1 ケイ酸ナトリウムを用いて灌漑水のケイ酸濃度を0ppm,5ppm,10ppm,20ppm,40ppmと変えて栽培した結果,有効茎歩合は,20ppm区まではケイ酸濃度の上昇に比例して高くなり,40ppm区では20ppm区より低下した。2 収量は灌漑水のケイ酸濃度が20ppm区までは灌漑水のケイ酸濃度が上昇するに従って増加し,40ppm区ではやや減少した。灌漑水によるケイ酸の施用により1穂籾数が増加し,10ppm区,20ppm区では登熟歩合が向上した。3 灌漑水のケイ酸濃度が増加しても稲のケイ酸含有率は20ppm区までは増加しなかったが,稲1株当たりのケイ酸含量は灌漑水中のケイ酸濃度に比例して増加した。稲のケイ酸吸収量に占める灌漑水のケイ酸の寄与率は最高で23%であった。灌漑水のケイ酸の利用率は50%~88%とどの区も高かった。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ