兵庫県下における有機農業の実態調査結果による葉物野菜品質向上のための土壌管理

書誌事項

タイトル別名
  • Survey results of organic farming in Hyogo Prefecture and soil management to improve the quality of leafy vegetables
  • ヒョウゴ ケンカ ニ オケル ユウキ ノウギョウ ノ ジッタイ チョウサ ケッカ ニ ヨル ハモノ ヤサイ ヒンシツ コウジョウ ノ タメ ノ ドジョウ カンリ

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抄録

兵庫県下における有機栽培ほ場の土壌理化学性と葉物野菜の特性について,慣行ほ場を対照として実態調査を行った。その結果をもとに,葉物野菜の品質向上のための土壌管理について検討した。1 有機と慣行の栽培方法の違いによる土壌理化学性の差異は,有機で交換性マグネシウムと可給態亜鉛が高く,硫酸イオンは低くなり,他の項目には大差は認められなかった。2 有機栽培におけるハウスと露地の栽培環境の違いによる土壌理化学性の差異には大差が認められ,ハウス土壌は多量元素過剰かつ微量元素欠乏傾向であり,物理性は固相率が低く,易有効水が非常に高くなった。3 有機栽培と慣行栽培のホウレンソウとコマツナの内容成分含有率に大差はなかったが,ハウス栽培と露地栽培では有意な差が認められ,露地栽培の収穫物は低水分,高糖,高鉄含有率になった。4 土壌ECが0.30mS/cm以上,易有効水が8%以上の土壌で栽培したホウレンソウとコマツナの糖含有率は高くならなかった。高品質を維持するための基準値として,これらの値以下に設定することが適切であると考えられた。

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