境界域及び軽度コレステロール血症患者の血清LDL-コレステロール値はキトサン入りカプセル摂取で減少する

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  • Lowering serum LDL-cholesterol in mild hypercholesterolemia patients with chitosan capsules

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抄録

境界領域および軽度コレステロール血症患者の血清低密度リポタンパク質コレステロール値(LDLコレステロール)の人々に対するキトサン約290mgを含むカプセル摂取の影響および安全性を検討した。2個のキトサン・カプセル(580mg/日)および4個のキトサン・カプセル(1,160mg/日)の2用量を用いて、無作為化、2重盲検化、プラセボ対照法で行なった。ボランティイアの被験者は、医師による面接および身体測定、血液検査[血液生化学検査、一般的な血液検査]、尿検査および健康診断を行なった。これらのデータ(ベースライン)によって、被験者にキトサン・カプセルを割り付け配布した。被験者はキトサン・カプセル摂取を始めたときから摂取日記に書き入れ、12週間継続した。キトサン・カプセル摂取後の被験者は4週目、8週目、12週目に血液検査、尿検査および身体測定が実行された。被験者はまた、面接によって、日常習慣に何か変化がなかったか確認した。1,160mg/日のキトサンを摂取した被験者のLDLコレステロールは、8週目にplaceboを摂取した被験者のLDLコレステロールと比較して、減少傾向が見られた(p<0.1)。1,160mg/日のキトサンを摂取したベースライン時に140mg/dl以上のLDLコレステロール群のLDLコレステロールは、placeboを摂取した被験者のLDLコレステロールと比較すると、8週目に著しく減少した(p<0.05)。キトサン食品摂取は、医学上問題になる所見や因果関係を示す事実がなく、副作用に関してもほとんど問題となることはなかった。これらからキトサン食品の摂取は、血清LDL-コレステロール値を低下させる補助食品となることが示唆された。

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