東京大学演習林生態水文学研究所における器差補正を考慮した78年間の年平均気温の変化の推定と名古屋の都市化による昇温との関係

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of the variation of 78 years' mean annual temperature in the Ecohydrology Research Institute of The University of Tokyo Forests and its relation to the temperature increase in Nagoya caused by urbanization with correction for instrument error
  • トウキョウ ダイガク エンシュウリン セイタイ スイモンガク ケンキュウジョ ニ オケル キサ ホセイ オ コウリョ シタ 78ネンカン ノ ネン ヘイキン キオン ノ ヘンカ ノ スイテイ ト ナゴヤ ノ トシカ ニ ヨル ショウオン ト ノ カンケイ

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抄録

東京大学演習林生態水文学研究所赤津研究林内の白坂気象観測露場(白坂)においては1930年から現在に至るまで様々な方法・観測機器で気温観測が行われてきた。本研究では観測機器の変更に伴って生じる器差の補正を考慮した,より正確な78年間の年平均気温データを作成することを第一の目的とし,得られた年平均気温の変動を,気象庁によって名古屋および飯田で観測された同じ期間の年平均気温の変動と比較することにより,名古屋の都市化による昇温との関係を調べることを第二の目的とした。器差補正後の年平均気温は器差補正前と比べ0.2~0.4度,高くなった。名古屋と白坂の気温差は1940年ごろから年々拡大する傾向にあった。気象庁が都市気候モデルを用いたシミュレーションによって推定した名古屋の2009~2012年の都市化による昇温は,名古屋と白坂の気温差から求めた昇温とほぼ一致していた。このことは名古屋と白坂の気温差が少なくとも1940年代から主に名古屋の都市化によってもたらされていることを示唆している。

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