在来菌根菌を活用した海岸クロマツ林の健全育成技術の開発

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タイトル別名
  • Development of technique to grow the healthy coastal forest of Japanese black pine using native mycorrhizal fungi
  • ザイライキン コンキン オ カツヨウ シタ カイガン クロマツリン ノ ケンゼン イクセイ ギジュツ ノ カイハツ

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抄録

在来菌根菌を活用した海岸クロマツ林の管理方法を検討するため,県内における菌根菌子実体の発生状況を調査した。また,それらを活用してクロマツ林へ菌根菌を感染・定着させるための実証試験を行った。さらに,菌根菌の感染試験を行うとともに菌根菌を接種した抵抗性クロマツを現地に植栽して,生育状況を調査した。1) 菌根菌の発生種数は33種が確認された。各試験地ともに確認されたのは,アミタケ,ショウロ類,チチアワタケ,ヌメリイグチ,ハツタケであった。2) 野田浜ではショウロ類は11月~4月,コツブタケは7月~2月に子実体が確認された。3) コツブダケの発生促進には,松葉掻きが有効である可能性が示唆された。4) 土壌にクロマツと共生する菌根菌が存在する場所であれば,クロマツ種子を播種するだけで,クロマツに菌根菌を感染させることは可能である。5) 海岸クロマツ林では,菌根菌の活用と併せて,防風柵の設置を含めた施業が必要である。

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