養成期間の異なるコウライアカシタビラメ親魚群の自然産卵と卵質

書誌事項

タイトル別名
  • Spawning and egg quality of the threeline tonguefish Cynoglossus abbreviatus reared in tanks for two different periods
  • ヨウセイ キカン ノ コトナル コウライアカシタビラメ シンギョグン ノ シゼン サンラン ト ランシツ

この論文をさがす

抄録

種苗生産用の良質卵を得る目的で,養成期間の異なる瀬戸内海産コウライアカシタビラメ親魚群(短期養成群:約1か月,長期養成群:12~17か月)を陸上水槽で養成し,自然産卵させ産卵数及び卵質を調査,比較した。産卵は4月下旬,13℃台から始まり,6月上旬,概ね19℃で終了し,この間ほぼ毎日産卵がみられた。雌1尾当たりの総産卵数は短期養成群,長期養成群でそれぞれ194千粒と537千粒/尾で,天然魚の孕卵数よりも少なかった。卵質を示す浮上卵率,卵径,仔魚の無給餌生残指数は産卵期が進むにつれて低下し,水温と負の相関関係が認められた。漁獲直後の天然魚からでも良質卵は確保できたが,養成期間が1年以上の親魚群の方がより安定かつ計画的に採卵できると考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ