赤い果色でカットやスライス用に適する単為結果性トマト新品種「試交10-2」の育成とその特性

書誌事項

タイトル別名
  • A new parthenocarpic tomato cultivar 'Shikou 10-2' with red fruit suitable for cutting or slicing
  • アカイ カショク デ カット ヤ スライスヨウ ニ テキスル タンイ ケッカセイ トマト シン ヒンシュ 「 シコウ10-2 」 ノ イクセイ ト ソノ トクセイ

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抄録

最近のトマトの消費動向に沿い、生産の省力や低コスト化につながる生食用トマト新品種「試交10-2」を育成し、2014年3月に品種登録出願を行った。「試交10-2」は、200g程度の大玉となり、果汁の漏出が少ないため、サラダやサンドイッチ等向けにカットやスライスする用途に適する。また、単為結果性を有するため、植物成長調節剤処理やマルハナバチ(訪花昆虫)等による受粉が不要となる。果色は赤、果形は豊円で、空洞果の発生は少なく、花落ち部は小さい。なお、通常は果頂部のとがりの発生は少ないが、低温期を経過する栽培では発生する場合がある。開花及び成熟の早晩性は中生で、節間長は「桃太郎ヨーク」より長く、葉は下垂するがコンパクトなため採光性はよい。また、トマトモザイクウイルス(Tm-2a型)、萎ちょう病(レース1、レース2)に病害抵抗性を有する。適作型は、平坦地での促成栽培と半促成栽培、中山間地での夏秋栽培である。

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