鮫川村における新規造成水田への堆肥施用が土壌窒素無機化特性および水稲の生産性に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Influences of manure derived from Samegawa Village on N mineralization and physical properties of the soil in the new paddy field for recycling agriculture
  • サメガワムラ ニ オケル シンキ ゾウセイ スイデン エ ノ タイヒシヨウ ガ ドジョウ チッソ ムキカ トクセイ オヨビ スイトウ ノ セイサンセイ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

本研究は福島県鮫川村にある「豊かな土づくりセンター」で作られた堆肥を利用した循環型農業を推進させるための基礎資料を得るため,新たに造成された水田I(750m2)と水田II(900m2)において,2011年から2013年の3年間に水稲コシヒカリの栽培試験を行い,成熟期における地上部乾物重,体内窒素,玄米収量を調査するとともに,土壌の窒素無機化特性を評価した。栽培試験1年目の成熟期地上部乾物重,玄米収量からみた生産性は明らかに低く,土壌窒素無機化速度も著しく低かった。3年目には土壌の窒素無機化量に2〜3gN/m2の増加が見られたが,水稲の生育量や玄米収量は依然低いレベルにあった。これらのことから供試水田の土壌は易分解性有機物が大きく不足しており,堆肥連年施用の必要性が示唆された。今後は堆肥の連年施用により無機態窒素量の増加,土壌の物理性の改善を図るとともに,堆肥の施用量,施用時期,水田の管理方法を検討し,鮫川村全域の循環型農業の推進を目指す。

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